日本精神保健福祉士協会
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・精神保健福祉士について

■精神保健福祉士(PSW)とは  ■精神保健福祉士の職場  ■精神保健福祉士の仕事  ■精神保健福祉士登録者数  ■教育カリキュラム  ■精神保健福祉士法(外部リンク) 


<東日本大震災発生に伴う国家試験関連情報>
・厚生労働省・文部科学省:東日本大震災の発生に伴う社会福祉士、介護福祉士及び精神保健福祉士養成施設等の運営等に係る取扱いについて
・社会福祉振興・試験センター:東日本大震災で被災した社会福祉士、介護福祉士及び精神保健福祉士受験者及び登録者へのお知らせ

精神保健福祉士(PSW)とは

 精神保健福祉士とは、1997年に誕生した精神保健福祉領域のソーシャルワーカーの国家資格です。

 21世紀はこころの時代と言われています。多様な価値観が錯綜する時代にあって、こころのあり様は私たちがもっとも関心を寄せる問題の一つとなっています。

 特に、わが国では、たまたまこころの病を負ったことで、さまざまな障害を抱えた人々(精神障害者)に対する社会復帰や社会参加支援の取り組みは、先進諸国の中で制度的に著しく立ち遅れた状況が長年続いていました。近年になり、関係法の改正などにより、ようやく精神障害者も私たちと同じ一市民として地域社会で暮らすための基盤整備が図られることとなりました。

 精神保健福祉士は、精神科ソーシャルワーカー(PSW:Psychiatric Social Worker)という名称で1950年代より精神科医療機関を中心に医療チームの一員として導入された歴史のある専門職です。社会福祉学を学問的基盤として、精神障害者の抱える生活問題や社会問題の解決のための援助や、社会参加に向けての支援活動を通して、その人らしいライフスタイルの獲得を目標としています。

 さらに、高ストレス社会といわれる現代にあって、広く国民の精神保健保持に資するために、医療、保健、そして福祉にまたがる領域で活躍する精神保健福祉士の役割はますます重要になってきています。


精神保健福祉士の職場

利用者を支援する職場として、医療機関、福祉行政機関、生活支援サービス、司法施設などがあることを示す図


精神保健福祉士の仕事

◇医療機関◇

 医療機関で精神保健福祉士が担う業務は、単科の精神科病院、総合病院の精神科、精神科診療所、医療機関併設のデイケアなど、配属先によって違います。しかし、精神障害者の生活を支援する立場であり、医療と地域生活の橋渡しをすること、常に権利擁護の視点を持つこと、医療機関にあっても治療を担うのではないことは共通しています。

 これらの活動に関連して、主治医、看護師、作業療法士や臨床心理士など、機関内の他職種とのチーム医療を展開します。精神保健福祉士法には他職種との連携を保つことが義務づけられています(精神保健福祉士法第41条)。

 なお、精神保健福祉士は医療職ではありませんので、医師の指示によって業務を行うものではありません。ただし、「主治医がいれば、その指導を受けること」も精神保健福祉士の義務として定められています(同法第41条第2項)。つまり、主治医の意見を聞き、指導を受けますが、精神保健福祉士として独自の専門的な視点に基づく判断と、それによる支援を行う職種となります。また、病院の外の他機関との連携による援助活動を展開する視点も必要です。

◇さまざまな生活支援サービス◇

 障害者総合支援法上の障害福祉サービス等事業所では、その設置目的によって精神保健福祉士の業務も幅があります。

 日常生活訓練をする事業所では、家事などの具体的な基本動作を一緒に行い、助言します。就労前訓練や作業を行う目的の施設では、作業を通して社会参加することを支援します。また就労前のトレーニングや、実際の就職活動に関する助言、職場への定着のための支援等を行います。

 相談支援事業所や地域活動支援センター等の地域生活の支援を主目的とする事業所では、利用者に、電話や対面、訪問による相談や日常生活にかかわる各種サービスを提供します。また各種情報の発信や居場所提供も行います。関係機関相互の連携の中心となり、ネットワークを活用して精神障害者のよりよい生活を支援する立場でもあり、ボランティアの養成や身体・知的障害者や高齢者、児童など地域住民を幅広く対象にすることもあります。

 2006年の「障害者自立支援法」の施行、そして2012年4月の障害者総合支援法の施行により、現在は精神障害者の支援も他の障害や難病と同じサービス提供体系に位置づけられています。しかし、精神障害者も地域で生活する一人の人であり、その生活がより豊かなものとなるように精神保健福祉士の立場で支援するという視点は共通しています。

◇福祉行政機関◇

 行政機関では、法律に基づいた各種支援事業や手続きの実施を担うほか、今後の地域における精神保健福祉の充実発展のために、現状分析や将来を見通した計画立案などにも関与します。また精神障害者の生活支援のために、関係機関のネットワークを作るコーディネートや就労支援事業、地域移行支援活動、地域住民への普及啓発活動などの企画、実施とそのための調整なども担当します。

◇司法施設◇

 「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った精神障害者の医療及び観察に関する法律」(2003年制定)による新しいシステムに基づく役割です。社会復帰調整官や精神保健参与員などの多くは、その期待される機能から精神保健福祉士が活躍しています。本法に基づく指定医療機関では、専従の精神保健福祉士がチーム医療の一員として社会復帰プログラムなどの業務を担います。また、矯正施設においても精神保健福祉士の配置が徐々に進んでいます。

◇その他◇

 介護保険施設や一部の地域包括支援センターなどでは、施設基準に定めはありませんが、精神保健福祉士を配置して利用者やその家族の相談支援、生活支援を行っています。

 また、常時勤務の例は少ないですが、教育現場のメンタルヘルスに関する相談援助を行うスクールソーシャルワーカーや、職場でのストレスやうつ病対策、職場復帰のための支援などを行う企業内や外部支援機関の精神保健福祉士が活躍を始めているほか、ハローワークでも精神障害者雇用トータルサポーターとして、精神保健福祉士が就労を希望する精神障害者の相談や企業の意識啓発などを行っています。

 教育機関では、精神保健福祉士養成課程での教育と、精神保健福祉に関する各種調査研究活動を行います。学問的理論と現場の実践や本音などを結びつけること、日本の精神保健福祉全体の向上に役立つような研究報告も行います。また各職場の精神保健福祉士も「精神保健福祉援助実習」の現場指導者として、教育・養成に携わります。

 また、常勤の職場を持ちながら、委嘱を受けて特定の会議等に継続参加する業務もあります。たとえば、都道府県・指定都市に設置される精神医療審査会や、市町村が行う障害者総合支援法下での障害程度区分認定審査会、社会福祉協議会の地域福祉権利擁護事業や運営適正化委員会への参加などです。


精神保健福祉士登録者数 

登録者数(公益財団法人社会福祉振興・試験センターリンク)


教育カリキュラム

精神保健福祉士養成課程における教育内容等の見直しについて(厚生労働省WEBリンク・2012年3月)

・精神保健福祉士と社会福祉士の共通科目(2009年4月から)

改正前(合計330時間) 改正後合計(390時間) 教育内容
ねらい 教育に含むべき事項
社会福祉原論
(60時間)
現代社会と福祉
(60時間)
(1) 現代社会における福祉制度の意義や理念、福祉政策との関係について理解する。
(2) 福祉の原理をめぐる理論と哲学について理解する。
(3) 福祉政策におけるニーズと資源について理解する。
(4) 福祉政策の課題について理解する。
(5) 福祉政策の構成要素(福祉政策における政府、市場、家族、個人の役割を含む)について理解する。
(6) 福祉政策と関連政策(教育政策、住宅政策、労働政策を含む)の関係について理解する。
(7) 相談援助活動と福祉政策との関係について理解する。
(1) 現代社会における福祉制度と福祉政策
(2) 福祉の原理をめぐる理論と哲学
(3) 福祉制度の発達過程
(4) 福祉政策におけるニーズと資源
(5) 福祉政策の課題
(6) 福祉政策の構成要素
(7) 福祉施策と関連政策
(8) 相談援助活動と福祉施策の関係
福祉行財政と福祉計画
(30時間)
(1) 福祉の行財政の実施体制(国・都道府県・市町村の役割、国と地方の関係、財源、組織及び団体、専門職の役割を含む)について理解する。
(2) 福祉行財政の実際について理解する。
(3) 福祉計画の意義や目的、主体、方法、留意点について理解する。
(1) 福祉行政の実施体制
(2) 福祉行財政の動向
(3) 福祉計画の意義と目的
(4) 福祉計画の主体と方法
(5) 福祉計画の実際
社会保障論
(60時間)
社会保障
(60時間)
(1) 現代社会における社会保障制度の課題(少子高齢化と社会保障制度の関係を含む)について理解する。
(2) 社会保障の概念や対象及びその理念等について、その発達過程も含めて理解する。
(3) 公的保険制度と民間保険制度の関係について理解する。
(4) 社会保障制度の体系と概要について理解する。
(5) 年金保険制度及び医療保険制度の具体的内容について理解する。
(6) 諸外国における社会保障制度の概要について理解する。
(1) 現代社会における社会保障制度の課題(少子高齢化社会と社会保障制度の関係を含む)
(2) 社会保障の概念や対象及びその理念
(3) 社会保障の財源と費用
(4) 社会保険と社会扶助の関係
(5) 公的保険制度と民間保険制度の関係
(6) 社会保障制度の体系
(7) 年金保険制度の具体的内容
(8) 医療保険制度の具体的内容
(9) 諸外国における社会保障制度の概要
公的扶助論
(30時間)
低所得者に対する支援と生活保護制度
(30時間)
(1) 低所得階層の生活実態とこれを取り巻く社会情勢、福祉需要とその実際について理解する。
(2) 相談援助活動において必要となる生活保護制度や生活保護制度に係る他の法制度について理解する。
(3) 自立支援プログラムの意義とその実際について理解する。
(1) 低所得層の生活実態とこれを取り巻く社会情勢、福祉需要と実際
(2) 生活保護制度
(3) 生活保護制度における組織及び団体の役割と実際
(4) 生活保護制度における専門職の役割と実際
(5) 生活保護制度における多職種連携、ネットワーキングと実際
(6) 福祉事務所の役割と実際
(7) 自立支援プログラムの意義と実際
(8) 低所得者対策
(9) 低所得者への住宅対策
(10) ホームレス対策
地域福祉論
(30時間)
地域福祉の理論と方法
(60時間)
(1) 地域福祉の基本的考え方(人権尊重、権利擁護、自立支援、地域生活支援、地域移行、社会的包摂等を含む)について理解する。
(2) 地域福祉の主体と対象について理解する。
(3) 地域福祉に係る組織、団体及び専門職の役割と実際について理解する。
(4) 地域福祉におけるネットワーキング(多職種・多機関との連携を含む)の意義と方法及びその実際について理解する。
(5) 地域福祉の推進方法(ネットワーキング、社会資源の活用・調整・開発、福祉ニーズの把握方法、地域トータルケアシステムの構築方法、サービスの評価方法を含む)について理解する。
(1) 地域福祉の基本的考え方
(2) 地域福祉の主体と対象
(3) 地域福祉に係る組織、団体及び専門職や地域住民
(4) 地域福祉の推進方法
心理学
(30時間)
心理学理論と心理的支援
(30時間)
(1) 心理学理論による人の理解とその技法の基礎について理解する。
(2) 人の成長・発達と心理の関係について理解する。
(3) 日常生活と心の健康との関係について理解する。
(4) 心理的支援の方法と実際について理解する。
(1) 人の心理学的理解
(2) 人の成長・発達と心理
(3) 日常生活と心の健康
(4) 心理的支援の方法と実際
社会学
(30時間)
社会理論と社会システム
(30時間)
(1) 社会理論による現代社会の捉え方を理解する。
(2) 生活について理解する。
(3) 人と社会の関係について理解する。
(4) 社会問題について理解する。
(1) 現代社会の理解
(2) 生活の理解
(3) 人と社会の関係
(4) 社会問題の理解
法学
(30時間)
権利擁護と成年後見制度
(30時間)
(1) 相談援助活動と法(日本国憲法の基本原理、民法・行政法の理解を含む)との関わりについて理解する。
(2) 相談援助活動において必要となる成年後見制度(後見人等の役割を含む)について理解する。
(3) 成年後見制度の実際について理解する。
(4) 社会的排除や虐待などの権利侵害や認知症などの日常生活上の支援が必要な者に対する権利擁護活動の実際について理解する。
(1) 相談援助活動と法(日本国憲法の基本原理、民法・行政法の理解を含む)とのかかわり
(2) 成年後見制度
(3) 日常生活自立支援事業
(4) 成年後見制度利用支援事業
(5) 権利擁護に係る組織、団体の役割と実際
(6) 権利擁護活動の実際
医学一般
(60時間)
人体の構造と機能及び疾病
(30時間)
(1) 心身機能と身体構造及び様々な疾病や障害の概要について、人の成長・発達や日常生活との関係を踏まえて理解する。
(2) 国際生活機能分類(ICF)の基本的考え方と概要について理解する。
(3) リハビリテーションの概要について理解する。
(1) 人の成長・発達
(2) 心身機能と身体構造の概要
(3) 国際生活機能分類(ICF)の基本的考え方と概要
(4) 健康の捉え方
(5) 疾病と障害の概要
(6) リハビリテーションの概要
保健医療サービス
(30時間)
(1) 相談援助活動において必要となる医療保険制度(診療報酬に関する内容を含む)や保健医療サービスについて理解する。
(2) 保健医療サービスにおける専門職の役割と実際、多職種協働について理解する。
(1) 医療保険制度
(2) 診療報酬
(3) 保健医療サービスの概要
(4) 保健医療サービスにおける専門職の役割と実際
(5) 保健医療サービス関係者との連携と実際
改正前(合計330時間) 改正後合計(390時間) ねらい 教育に含むべき事項
教育内容

厚生労働省「第2回精神保健福祉士の養成の在り方等に関する検討会資料(2008年3月13日開催) 」をもとに作成

・精神保健福祉士の専門科目(2012年4月から)

改正前 改正後 シラバスの内容
専門科目(390時間) 専門科目(390時間) ねらい 含まれるべき事項
精神医学
(60時間)
精神疾患とその治療
(60時間)
・代表的な精神疾患について、成因、症状、診断法、治療法、経過、本人や家族への支援といった観点から理解する。
・精神科病院等における専門治療の内容及び特性について理解する。
・精神保健福祉士が、精神科チーム医療の一員として関わる際に担うべき役割について理解する。
・精神医療・福祉との連携の重要性と精神保健福祉士がその際に担うべき役割について理解する。
(1)精神疾患総論(代表的な精神疾患について、成因、症状、診断法、治療法、経過、本人や家族への支援を含む)
(2)精神疾患の治療
(3)精神科医療機関の治療構造及び専門病棟
(4)精神科治療における人権擁護
(5)精神科病院におけるチーム医療と精神保健福祉士の役割
(6)精神医療と福祉及び関連機関との間における連携の重要性
精神保健学
(60時間)
精神保健の課題と支援
(60時間)
・精神の健康についての基本的考え方と精神保健学の役割について理解する。
・現代社会における精神保健の諸課題と、精神保健の実際及び精神保健福祉士の役割について理解する。
・精神保健を維持、増進するために機能している、専門機関や関係職種の役割と連携について理解する。
・国際連合の精神保健活動や他の国々における精神保健の現状と対策について理解する。
(1)精神の健康と、精神の健康に関連する要因及び精神保健の概要
(2)精神保健の視点から見た家族の課題とアプローチ
(3)精神保健の視点から見た学校教育の課題とアプローチ
(4)精神保健の視点から見た勤労者の課題とアプローチ
(5)精神保健の視点から見た現代社会の課題とアプローチ
(6)精神保健に関する対策と精神保健福祉士の役割
(7)地域精神保健に関する諸活動と精神保健に関する偏見・差別等の課題
(8)精神保健に関する専門職種(保健師等)と国、都道府県、市町村、団体等の役割及び連携
(9)諸外国の精神保健活動の現状及び対策
精神保健福祉援助技術総論
(60時間)
精神保健福祉相談援助の基盤 T
(30時間)
・精神保健福祉士の役割(総合的包括的な援助及び地域福祉の基盤整備と開発を含む)と意義について理解する。
・社会福祉士の役割と意義について理解する。
・相談援助の概念と範囲について理解する。
・相談援助の理念について理解する。
(1)精神保健福祉士の役割と意義
(2)社会福祉士の役割と意義
(3)相談援助の概念と範囲
(4)相談援助の理念
精神保健福祉相談援助の基盤 U
(30時間)
・精神保健福祉士が行う相談援助の対象と相談援助の概要について理解する
・精神障害者の相談援助に係る専門職の概念と範囲について理解する
・精神障害者の相談援助における権利擁護の意義と範囲について理解する
・精神保健福祉活動における総合的かつ包括的な援助と多職種連携の意義と内容について理解する
(1)精神保健福祉士が行う相談援助活動の対象と相談援助の基本的考え方
(2)相談援助に係わる専門職(精神科病院、精神科診療所を含む)の概念と範囲
(3)精神障害者の相談援助における権利擁護の意義と範囲
(4)精神保健福祉活動における総合的かつ包括的な援助と多職種連携(チームアプローチ含む)の意義と内容
精神保健福祉援助技術各論
(60時間)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開
(120時間)
・精神医療の特性(精神医療の歴史・動向や精神科病院の特性の理解を含む)と、精神障害者に対する支援の基本的考え方について理解する。
・精神科リハビリテーションの概念と構成及びチーム医療の一員としての精神保健福祉士の役割について理解する。
・精神科リハビリテーションのプロセスと精神保健福祉士が行うリハビリテーション(精神科専門療法を含む)の知識と技術及び活用の方法について理解する。
・精神障害者を対象とした相談援助技術(個別援助、集団援助の過程と、相談援助に係る関連援助や精神障害者と家族の調整及び家族支援を含む)の展開について理解する。
・精神障害者の地域移行支援及び医療機関と地域の連携に関する基本的な考え方と支援体制の実際について理解する。
・精神障害者の地域生活の実態とこれらを取り巻く社会情勢及び地域相談援助における基本的な考え方について理解する。
(1)精神保健医療福祉の歴史と動向
(2)精神障害者に対する支援の基本的な考え方と必要な知識
(3)精神科リハビリテーションの概念と構成
(4)精神科リハビリテーションのプロセス
(5)医療機関における精神科リハビリテーション(精神科専門療法を含む。)の展開とチーム医療における精神保健福祉士の役割
(6)精神障害者の支援モデル
(7)相談援助の過程及び対象者との援助関係
(8)相談援助活動のための面接技術
(9)相談援助活動の展開(医療施設、社会復帰施設、地域社会を含む)
(10)家族調整・支援の実際と事例分析
(11)スーパービジョンとコンサルテーション
(12)地域移行の対象及び支援体制
(13)地域を基盤にした相談援助の主体と対象(精神障害者の生活実態とこれらを取り巻く社会情勢、医療、福祉の状況を含む)
(14)地域を基盤にしたリハビリテーションの基本的考え方
(15)精神障害者のケアマネジメント
(16)地域を基盤にした支援とネットワーキング
(17)地域生活を支援する包括的な支援(地域精神保健福祉活動)の意義と展開
精神科リハビリテーション学
(60時間)
精神保健福祉論
(90時間)
精神保健福祉に関する制度とサービス
(60時間)
・精神障害者の相談援助活動と法(精神保健福祉法)との関わりについて理解する。
・精神障害者の支援に関連する制度及び福祉サービスの知識と支援内容について理解する。
・精神障害者の支援において係わる施設、団体、関連機関等について理解する。
・更生保護制度と医療観察法について理解する。
・社会資源の調整・開発に係わる社会調査の概要と活用について基礎的な知識を理解する。
(1)精神保健福祉法の意義と内容
(2)精神障害者の福祉制度の概要と福祉サービス
(3)精神障害者に関連する社会保障制度の概要
(4)相談援助に係わる組織、団体、関係機関及び専門職や地域住民との協働
(5)更生保護制度の概要と精神障害者福祉との関係
(6)更生保護制度における関係機関や団体との連携
(7)医療観察法の概要
(8)医療観察法における精神保健福祉士の専門性と役割
(9)社会資源の調整・開発に係わる社会調査の意義、目的、倫理、方法及び活用
精神障害者の生活支援システム
(30時間)
・精神障害者の生活支援の意義と特徴について理解する。
・精神障害者の居住支援に関する制度・施策と相談援助活動について理解する。
・職業リハビリテーションの概念及び精神障害者の就労支援に関する制度・施策と相談援助活動(その他の日中活動支援を含む)について理解する。
・行政機関における精神保健福祉士の相談援助活動について理解する。
(1)精神障害者の概念
(2)精神障害者の生活の実際
(3)精神障害者の生活と人権
(4)精神障害者の居住支援
(5)精神障害者の就労支援
(6)精神障害者の生活支援システム
(7)市町村における相談援助
(8)その他の行政機関における相談援助
演習・実習(330時間) 演習・実習(390時間) ねらい 含まれるべき事項
精神保健福祉援助演習
(60時間)
精神保健福祉援助演習T
(30時間)
・精神保健福祉援助の知識と技術に係る他の科目との関連性も視野に入れつつ、精神保健福祉士に求められる相談援助に係る基礎的な知識と技術について、次に掲げる方法を用いて、実践的に習得するとともに、専門的援助技術として概念化し理論化し体系立てていくことができる能力を涵養する。

(1)相談援助に係る基礎的な知識と技術に関する具体的な実技を用いること。
(2)個別指導並びに集団指導を通して、地域福祉の基盤整備と開発に係る具体的な相談事例を体系的にとりあげること。

以下の内容については、精神保健福祉援助実習を行う前に学習を開始し、十分な学習をしておくこと。

ア 自己覚知
イ 基本的なコミュニケーション技術の習得
ウ 基本的な面接技術の習得
エ グループダイナミクス活用技術の習得
オ 情報の収集・整理・伝達の技術の習得
カ 課題の発見・分析・解決の技術の習得
キ 記録の技術の習得
ク 地域福祉の基盤整備に係る事例を活用し、次に掲げる事柄について実技指導を行うこと。
 ●地域住民に対するアウトリーチとニーズ把握
 ●地域アセスメント
 ●地域福祉の計画
 ●ネットワーキング
 ●社会資源の活用・調整・開発
 ●サービス評価
(注1)精神保健福祉援助の知識と技術に係る科目として主に「精神保健福祉相談援助の基盤T」、「精神保健福祉相談援助の基盤U」、「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」、「地域福祉の理論と方法」、「福祉行財政と福祉計画」、「精神保健福祉援助実習」、「精神保健福祉援助実習指導」などの科目。
(注2)精神保健福祉援助演習の実施にあたっては、精神保健福祉援助実習指導、精神保健福祉援助実習の教育内容及び授業の進捗状況を十分に踏まえること。
精神保健福祉援助演習U
(60時間)
・精神保健福祉援助の知識と技術に係る他の科目との関連性も視野に入れつつ、精神障害者の生活や生活上の困難について把握し、精神保健福祉士に求められる相談援助に係る知識と技術について、次に掲げる方法を用いて、実践的に習得するとともに、専門的援助技術として概念化し理論化し体系立てていくことができる能力を涵養する。

(1)総合的かつ包括的な相談援助、医療と協働・連携する相談援助に係る具体的な相談援助事例を体系的にとりあげること。

(2)個別指導並びに集団指導を通して、具体的な援助場面を想定した実技指導(ロールプレーイング等)を中心とする演習形態により行うこと。

(1)以下の内容については、精神保健福祉援助実習を行う前に学習を開始し、十分な学習をしておくこと。

ア 次に掲げる具体的な課題別の精神保健福祉援助の事例(集団に対する事例を含む)を活用し、実現に向けた精神保健福祉課題を理解し、その解決に向けた総合的かつ包括的な援助について実践的に習得すること。
 ●社会的排除
 ●退院支援、地域移行、地域生活継続
 ●ピアサポート
 ●地域における精神保健(自殺、ひきこもり、児童虐待、薬物・アルコール依存等)
 ●教育、就労(雇用)
 ●貧困、低所得、ホームレス
 ●精神科リハビリテーション
 ●その他の危機状態にある精神保健福祉

イ アに掲げる事例を題材として、次に掲げる具体的な相談援助場面及び相談援助の過程を想定した実技指導を行うこと。
 ●インテーク(受理面接)
 ●契約
 ●アセスメント(課題分析)
 ●プランニング(支援の計画)
 ●支援の実施
 ●モニタリング(経過観察)
 ●効果測定と支援の評価
 ●終結とアフターケア

ウ イの実技指導に当たっては、次に掲げる内容を含めること。
 ●アウトリーチ
 ●ケアマネジメント
 ●チームアプローチ
 ●ネットワーキング
 ●社会資源の活用・調整・開発

(2)精神保健福祉援助実習後に行うこと
 精神保健福祉相談援助に係る知識と技術について個別的な体験を一般化し、実践的な知識と技術として習得できるように、精神保健福祉援助実習における学生の個別的な体験も視野に入れつつ、集団指導並びに個別指導による実技指導を行うこと。

(注1)精神保健福祉援助の知識と技術に係る科目として主に「精神保健福祉相談援助の基盤T」、「精神保健福祉相談援助の基盤U」、「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」、「地域福祉の理論と方法」、「福祉行財政と福祉計画」、「精神保健福祉援助実習」、「精神保健福祉援助実習指導」などの科目。
(注2)精神保健福祉援助演習の実施にあたっては、精神保健福祉援助実習指導、精神保健福祉援助実習の教育内容及び授業の進捗状況を十分に踏まえること。
精神保健福祉援助実習
(270時間)
精神保健福祉援助実習指導
(90時間)
・精神保健福祉援助実習の意義について理解する。

・精神障害者のおかれている現状を理解し、その生活の実態や生活上の困難について理解する。

・精神保健福祉援助実習に係る個別指導及び集団指導を通して、精神保健福祉援助に係る知識と技術について具体的かつ実際的に理解し実践的な技術等を体得する。

・精神保健福祉士として求められる資質、技能、倫理、自己に求められる課題把握等、総合的に対応できる能力を習得する。

・具体的な体験や援助活動を、専門的知識及び技術として概念化し理論化し体系立てていくことができる能力を涵養する。

○次に掲げる事項について個別指導及び集団指導

ア 精神保健福祉援助実習と精神保健福祉援助実習指導における個別指導及び集団指導の意義
イ 精神保健医療福祉の現状(利用者理解を含む)に関する基本的な理解
ウ 実際に実習を行う施設・機関・事業者・団体・地域社会等に関する基本的な理解
エ 現場体験学習及び見学実習
オ 実習先で必要とされる精神保健福祉援助に係る専門的知識と技術に関する理解
カ 精神保健福祉士に求められる職業倫理と法的責務に関する理解
キ 実習における個人のプライバシー保護と守秘義務の理解(個人情報保護法の理解を含む)
ク 「実習記録ノート」への記録内容及び記録方法に関する理解
ケ 実習生、実習担当教員、実習先の実習指導者との三者協議を踏まえた実習計画の作成
コ 巡回指導(訪問指導、スーパービジョン)
サ実習記録や実習体験を踏まえた課題の整理と実習総括レポートの作成
シ 実習の評価全体総括会
(注1)精神保健福祉援助実習を効果的にすすめるため、実習生用の「実習指導マニュアル」及び「実習記録ノート」を作成し、実習指導に活用すること。
(注2)実習後においては、その実習内容についての達成度を評価し、必要な個別指導を行うものとする。
(注3)実習の評価基準を明確にし、評価に際しては実習先の実習指導者の評定はもとより、実習生本人の自己評価についても考慮して行うこと。
精神保健福祉援助実習
(210時間)
・精神保健福祉援助実習を通して、精神保健福祉援助並びに障害者等の相談援助に係る専門的知識と技術について具体的かつ実際的に理解し実践的な技術等を体得する。

・精神保健福祉援助実習を通して、精神障害者のおかれている現状を理解し、その生活実態や生活上の課題について把握する。

・精神保健福祉士として求められる資質、技能、倫理、自己に求められる課題把握等、総合的に対応できる能力を習得する。

・総合的かつ包括的な地域生活支援と関連分野の専門職との連携のあり方及びその具体的内容を実践的に理解する。

(1)精神科病院等の病院において実習を行う学生は、患者への個別支援を経験するとともに、次に掲げる事項を経験し、実習先の実習指導者による指導を受けること。

ア 入院時又は急性期の患者及びその家族への相談援助
イ 退院又は地域移行・地域支援に向けた、患者及びその家族への相談援助
ウ 多職種や病院外の関係機関との連携を通じた援助

(2)精神科診療所において実習を行う学生は、患者への個別支援を経験するとともに、次に掲げる事項を経験し、実習先の実習指導者による指導を受けること。

ア 治療中の患者及びその家族への相談援助
イ 日常生活や社会生活上の問題に関する、患者及びその家族へ
の相談援助
ウ 地域の精神科病院や関係機関との連携を通じた援助

(3)学生は、地域の障害福祉サービス事業を行う施設等や精神科病院等の医療機関の実習を通して、次に掲げる事項をできる限り経験し、実習先の実習指導者による指導を受けるものとする。

ア 利用者やその関係者、施設・機関・事業者・団体住民やボランティア等との基本的なコミュニケーションや人との付き合い方などの円滑な人間関係の形成
イ 利用者理解とその需要の把握及び支援計画の作成
ウ 利用者やその関係者(家族・親族・友人等)との支援関係の形成
エ 利用者やその関係者(家族・親族・友人等)への権利擁護及び支援(エンパワーメントを含む)とその評価
オ 精神医療・保健・福祉に係る多職種連携をはじめとする支援におけるチームアプローチの実際
カ 精神保健福祉士としての職業倫理と法的義務への理解
キ 施設・機関・事業者・団体等の職員の就業などに関する規定への理解と組織の一員としての役割と責任への理解
ク 施設・機関・事業者・団体等の経営やサービスの管理運営の実際
ケ 当該実習先が地域社会の中の施設・機関・事業者・団体等であることへの理解と具体的な地域社会への働きかけとしてのアウトリーチ、ネットワーキング、社会資源の活用・調整・開発に関する理解

(4)精神保健福祉援助実習指導担当教員は、巡回指導等を通して、実習事項について学生及び実習指導者との連絡調整を密に行い、学生の実習状況についての把握とともに実習中の個別指導を十分に行うものとする。

(注)精神保健福祉援助実習を実施する際には、下記の点に留意すること。
(1)配属実習に際しては、健康診断等の方法により、実習生が良好な健康状態にあることを確認したうえで配属させること。
(2)実習先は、巡回指導が随時可能な範囲で選定することとし、実習内容、実習指導体制、実習中のリスク管理等については実習先との間で
十分に協議し、確認しあうこと。



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