
社団法人日本精神保健福祉士協会 災害支援検討委員長 佐藤 三四郎
本協会(前身である日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会を含む)最初の組織的災害支援活動は、1995 年1 月17 日未明に発生した阪神・淡路大震災であった。当日は、前日に開催された全国理事会に参加した理事に首都圏地区会員の応援を加え、朝から国会議員会館で精神科ソーシャル・ワーカー国家資格化の陳情活動を展開していたが、議員室のテレビに映る神戸の街の惨状から、直ちに国家資格化運動を一時棚上げし、全力を挙げて被災地支援活動に取り組むこととした。
まず、厚生労働省精神保健課(当時)と連携を図り、門屋充郎資格制度委員長(当時)を視察のため現地に派遣した。また、被災地に隣接する大阪府や岡山県の会員が自発的に徒歩で現地に入り、次々に現地の被災状況が本協会へ伝えられた。本協会は、倒壊を免れた兵庫県精神保健センターの一室をお借りして現地ボランティアセンターを開設し、全国の会員がボランティアとして被災地支援活動に参加したのであった。
その後、北海道有珠山噴火(2000 年3 月31 日)、鳥取県西部地震(2000 年10 月6 日)、新潟県中越地震(2004 年10 月23 日)、福岡県西方沖地震(2005 年3 月20 日)、石川県能登半島地震(2007 年3 月25 日)、新潟県中越沖地震(2007 年7 月16 日)など、多くの災害が発生している。しかし、外部からのボランティア参加が制限される等の事態も発生し、協会としての支援活動のあり方を検討する必要性が高まっていた。
本委員会は2007 年10 月に設置され、自然災害の被災または支援活動の経験を有する地域の構成員から選出された11 名の委員で構成された。これまでの災害支援活動の経験を踏まえて支援活動および支援体制のあり方について検討し、ガイドラインとして取りまとめを行った。災害支援には災害発生地の支部を中心として対応することとし、支援体制として、都道府県支部には災害対策委員を2 名以上配置すること、災害対策委員は、本協会が主催する災害支援研修等を受講した者とすることを提案した。また、支援活動のあり方としては、被災地の構成員が所属する機関種別ごとに、災害発生からの時間経過に従って必要となる活動および支援を整理した。
委員会での検討の過程で、施設長として被災経験をもつ新潟県支部の酒井昭平委員は、経験智として「災害時には、日常のシステムは全く使えない」ことを強調しておられた。災害支援を経験した埼玉県の精神保健福祉相談員の間では、「日常業務の中に存在していなかったネットワークを、災害時に作ることは不可能である」ことが語り継がれている。
構成員各位におかれては、このガイドラインを災害が発生してから開くのではなく、まずは日常業務改善のアイデアを探すくらいのお気持ちでご覧いただければ幸いである。
■一括ダウンロード用データ(B5判・72頁/
/3.7MB) ※データ容量が非常に大きいのでダウンロード時ご注意ください
表紙(
/160KB)
序・はじめに・もくじ(
/470KB)
日本精神保健福祉士協会災害支援ガイドラインについて(
/820KB)
日本精神保健福祉士協会災害支援ガイドライン
日本精神保健福祉士協会災害支援ガイドライン運用案(
/760KB)
平常時における本協会の役割
平常時における各都道府県支部の役割
災害時における本協会の役割
災害時における各都道府県支部の役割
災害支援活動のあり方【活動例】について(
/585KB)
所属機関および時間的経過により変化する精神保健福祉士の活動内容例一覧(
/795KB)
災害時における支援活動例 行政関係
市町村・保健所(
/655KB)
県・精神保健福祉センター(
/625KB)
災害時における精神保健福祉士の支援活動例
医療機関(
/670KB)
日中活動系事業所(
/645KB)
居住系事業所(
/665KB)
相談支援事業所(
/680KB)
○○支部災害対策計画(モデル)(
/1.2MB)
奥付(
/360KB)
裏表紙(
/160KB)